人の欲望というのは際限がありません。
常に決して満足することなく、
次から次へと欲望の赴くままに求めていきます。
幼少期に貧困を経験した、ある世界的に有名な俳優も、
売れた当初は車を何十台も購入し、
それを取っ替え引っ替えしていたとのことでした。
しかしある時に、いくらそれを繰り返していても、
まったく満たされていない自分に気がつき、それから一切、
その行為を止めたと語っていたのを覚えています。
人は望むものを得たからとて、
決して満足するとは限らないことがわかります。
その一方で、ものがなくてもあろうとも、
いつでも満足している人もいます。
彼らは常に、足りていないということよりも、
足りているということに意識が向いています。
足るを知るものは、いつも心が満たされているので、
どんなことでも喜ぶことができるのです。
吾唯足知。
silent nature.